
看護師の新しい仕事に仕方としてフリーランス看護師という働き方が注目され始めています。実際に私も昨年からフリーランス看護師として独立をしています。フリーランス看護師に興味があったり、自分にもできるかなと思っている看護師に少しでもお役に立てればと記事にしました。
病院で消耗しているナースにフリーランス看護師がおすすめな理由
もし、いま、看護師であるあなたが病院での仕事や人間関係で悩んでいるのなら、フリーランス看護師に転向することをおすすめします。なぜなら悩んでいる時間がもったいないからです。
そして、大事な局面でスパっと判断できるひとは経営者に向いているからです。そういう人はフリーランス看護師としても大きな成果を残せるはずです。
私の周囲にもフリーランス看護師として成功している人がたくさんいます。やり方さえ間違えなければ、必ず道は開けます。
実際のフリーランス看護師の実績
自己紹介を追加します
プロフィールにはあまり細かいことを書いていないので、もう少し詳しく自己紹介します。私が看護学校を卒業したのはもうずいぶんと昔ですが、卒業後は国立病院で国家公務員として看護師をしていました。
一番最初に勤務したのは救命救急センターで、その後転職して心臓外科のICU、CCUで働き、若い頃は急性期看護が大好きでした。しかし、急性期看護って命を救うのが使命みたいなところに自分の中で違和感を感じ始めて、在宅で療養している患者さんとじっくり接したいと介護業界に転身したのです。
介護の会社はそこそこ大手の会社だったので、1から訪問看護の立ち上げをしたり、社内のナースを取りまとめたり、いろいろなことをさせてもらいました。その会社には定年まで働き通すつもりだったのですが、いろいろあって19年目に退職することに。
その後、独立してフリーランス看護師として活動しています。今は月に60~70万円を目安に仕事をセーブしながら2人の子育てと仕事を両立しているシングルマザーです。
私がフリーランス看護師になった理由
なぜ、私が定年まで働くつもりだった会社を辞めることになったかというと、異動でやってきた上司のパワハラです。上司といっても経営層のお偉いさんで、私もそこそこの役職についていたので、避けるに避けられずかなり我慢していたものの、あまりのストレスにとうとう体に異変が出てきてしまったという感じです。
今となれば、もっと早くに辞めればよかったと後悔。その時は子どもを育てていかないといけないので、お金のことが気になって決心がつきませんでした。
今は、子どもとの時間を最優先にしながら仕事をスケジューリングして以前よりもゆとりのある生活を送っています。
フリーランス看護師になってからの収入
フリーランス看護師になってどのくらいの収入が得られるのかは気になりますよね。これは、本人次第のところがあるので一概には言えません。
ちなみに私の場合、独立して初月から20万円以上確保でき、最近は60~70万くらいに調整して仕事をしています。
スケジュールを公開
これは実際のある月のスケジュールです。単発案件は看護師として介護施設にも行っています。研修講師の仕事は実働4時間から7時間くらいでした。
ライター案件は自宅でライティングをしています。ライター仲間にはカフェやコワーキングスペースなどのシェアオフィスで仕事をする人もいますが、私は家が好きなので基本は家です。
この月は新しい研修の資料を作ったりしたので、実働は130時間くらいでした。後の時間は家事をしたり子どもと過ごしたり、本を読んだりしてインプットの時間にあてています。
フリーランス看護師とフリーターとの違い
ネットでフリーランス看護師のことを書いてあるのを見ていると、フリーターと混同しているものが多いのが気になります。フリーランスとフリーターの違いを理解しておきましょう。ここを間違うと、収入に大きな差が出てしまいます。
フリーランス看護師とは
フリーランスとは、特定の会社や団体に属さず、自分の持っている技術を持って自由に契約をする働き方で、個人事業主としてや個人で法人を持ち活動することになります。
したがって、フリーランス看護師とは病院やクリニックなどの特定の医療機関等に属さずに、自由に仕事を選びながら自身の能力ややりたいことを優先できる働き方であるといえます。
ただし、最近では会社に勤めながら副業を行う人も増加しているため、隙間時間に副業を行う副業系すきまワーカーも広義でフリーランスと呼ばれます。クラウドソーシングで有名なランサーズの「フリーランス実態調査2018年版」では、フリーランスのうち約4割がこの副業系すきまワーカーであるという結果が発表されています。

引用:「ランサーズ フリーランス実態調査 2019年度版」
各フリーランスは以下のように分類されています。

引用:「ランサーズ フリーランス実態調査 2019年度版」
フリーターとは
一方、フリーターとは自由を求めて契約社員や派遣社員、アルバイトなどの非正規雇用として雇用される働き方をしている人のことです。
非正規雇用は雇用されている期間が定められている有期雇用であるため、その期間が満了すれば契約が終了になることもあります。
大きな違いは従業員が経営者かということ
フリーランスとフリーターでは大きな違いがあります。それは、フリーターがアルバイトなどの非正規雇用である、つまり身分の不安定な被雇用者であるのに対してフリーランスは自分で仕事や収入や契約の内容を選ぶことができる経営者であるということです。
フリーランスで仕事をしていると、値段はクライアントが指定してくるものもありますが、どこかのエージェントを通さずに直接契約した案件では、難易度やかかる工数に応じて自分で設定することができます。また、金額が決められていてもその仕事に慣れてきて、相手の満足度が高くのあれば、金額の変更の交渉をすることもできます。
フリーターで時給の交渉を自分でするなんてことは難しいですし、そもそも正社員に比べると待遇は低く設定がされています。しかも、働ける時間は有限ですから時給でする仕事は収入の天井が見えてきます。
フリーランス看護師の魅力
経営者としてやりたいことの幅を広げられる
フリーランス看護師として自分が経営者になるということは、自分の好きなことを仕事にすることができるということです。経営、すなわち収入を確保することを念頭に置きながら、医療機関での看護に限定することなくやりたいことにチャレンジしていくことが可能になります。
フリーランス看護師は経験値が一番ではないところが魅力
もしかしたら、フリーランス看護師として独立して成功するのは、看護師として臨床経験のキャリアが十分にないと難しいだろうと思われるかもしれません。
中には「臨床経験〇年以上」の言うような仕事もありますが、そうでないものの方が多いです。仕事として求められることが必ずしも臨床経験だけによらないものもあります。
フリーランス看護師は仕事の幅が広いことに加えて、経験値が一番大事ではないところも魅力的なところです。
フリーランス看護師として独立するのはそれほど難しくはない
フリーランス看護師として独立するには、個人事業主として独立する方法と法人を設立する方法があります。
個人事業主として独立
個人事業主として事業を始めるためには、開業届を税務署に提出します。
そのほか、必要に応じて源泉所得税を毎月ではなく、半年に1回にまとめて徴収してもらうための、「源泉徴収税納期の特例に関する申請書」やその他の書類を提出することもあります。
これらの書類は「開業freee」というソフトを使用すれば、自分で簡単に作成することができ、どこに何を提出するのか、スケジューリングも含めて分かりやすくフォローしてくれます。したがって、書類を作成すれば、あとは税務署などに出向いて書類を提出すれば完了します。
また、開業届を提出するのに費用はかかりません。
法人を設立して独立
法人を設立するには、少し手続きが煩雑になります。今は株式会社であってもひとりで開業することが可能です。ただし、法人として登記するためには費用もかかり、法人を設立した後にしなければいけないことがたくさんありますので、事前によく検討をしましょう。
ただし、やりたい事業によってはクライアントから故人との取引はしないと言われたり、法人の方が信用性が担保できてメリットがあることもあります。そのような事が考えられる時には、法人を設立したほうが良いこともあるでしょう。
最初は個人事業主としてでも問題なし
法人は設立するのも大変ですが、廃業するときも手続きが大変ですので、最初は個人事業主として開始しておいて状況によって「法人成り」するという方法もあるので、まずは開業届を出すのが良いかもしれません。
難しくはないが甘くはないので最低限のビジネスマナーが必要です
フリーランス看護師として活動を始めるのは難しくはありません。しかし、クライアントと雇用関係があるわけではないので、クライアントが自分の成長のために育成してくれたり、指導をしてくれたりすることは見込めません。
そのため、接遇やメールでのやり取りなどの最低限のビジネスマナーが必要となります。
仕事の契約が終了となれば、そこからの収入が見込めなくなります。そのため、継続して仕事の依頼をしてもらえることや、仕事を途切れさせないということが重要です。
しかし、看護師という職業は売り手市場でもありますので、仕事を途切れさせないという点では恵まれています。そのため、フリーランス看護師はフリーランスの中でも難易度が低い職種であるといえます。
仕事を探す方法としては派遣会社に登録すれば、仕事を紹介してもらえますのでフリーランス看護師として働くなら登録するべき派遣会社とその理由の記事も参考にしてみてください。
フリーランス看護師に向いている人はこんな人
コミュニケーション能力が高い
フリーランス看護師として活動するにあたっては、契約ごとに仕事をする場所が変わっていきますので、未経験のことや分からないことに接する機会も多くなります。
その時に上手のコミュニケーションが取れて、分からないことは素直に聞けるということが最も重要なことです。相手がどのような人であっても良好なコミュニケーションが取れる人はフリーランス看護師として向いています。
常識がある
フリーランス看護師は、すべての行動が自己責任になります。遅刻をしたり、納期に遅れるなどして相手に不信感や不快感を与えるとその後の仕事の受注が難しくなります。
組織に属していれば、周囲の人や上司がかばってくれたりすることもあるかもしれませんが、フリーランス看護師には自分をかばってくれる人はいないと思って責任ある常識的な行動が必要になります。
好奇心旺盛でどんなことにでも前向き
フリーランス看護師として仕事をしていく上では、未経験のことでも、何にでもチャレンジしてみようと思える好奇心があると成功できるでしょう。
逆に、経験した事のないことへの不安が大きかったり、仕事を選びすぎて自分を安全地帯に置いておきたい人は、フリーランス看護師には向いていない人と言えます。
看護師としてある程度の経験がある
フリーランス看護師として成功するのには、必ずしも経験値が必要ではありませんが、それまでの経験によって即戦力になるため、仕事探しの苦労は少なくなるでしょう。
フリーランス看護師の働き方・仕事の一例
医療施設や介護施設などで昼間に働く
フリーランス看護師として働く方で最もスタンダードな働き方です。看護師の資格と経験を生かして医療施設や介護施設などで働きます。
医療施設ではクリニックや健診センターなどでの勤務がほとんどです。介護施設ではデイサービスや訪問入浴などのニーズが高く、単発の仕事もたくさんあるため、空いた日の仕事を埋めるためには最適です。
いろいろな仕事を経験したい場合にもおすすめの働き方です。
夜勤の仕事
介護施設や医療機関、コールセンターなどで夜勤帯に仕事をします。昼間は自分のために使いたいときや収入を増やしたいと考えている場合におすすめの働き方になります。
夜勤の時間帯は人員不足のところも多く、仕事を見つけることは難しくないでしょう。
好きな時間や期間に集中して働く
期間限定の仕事もあります。例えばツアーナースと呼ばれる修学旅行や野外活動などに同行し、宿泊を伴うようなものです。このほかにも、看護学生の病院実習の指導ナースとしてその実習期間だけ働くというものもあります。
自宅で働く
看護師の仕事を生かして自宅でできる仕事を受ける働き方です。例えば、ライターや編集、監修などの仕事をします。専門的な知識やほかに所有している資格を生かすこともでき、パソコン1つでどこにいても仕事ができるところがメリットです。子どもが小さい、親の介護で家を空けることが難しい人に人気の働き方です。
まとめ
フリーランス看護師に興味を持っている看護師向けにその魅力と可能性を実例を交えてご紹介しました。病院勤務で疲弊して体調を崩すようなことになる前にフリーランス看護師という道も選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
いきなり独立はハードルが高いと思ったら、空き時間に副業系すきまワーカーとして単発の仕事を試してみるのもいいと思います。
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私もコーチングを受けたことで心の中の自分と向き合うことができて独立しない理由がないことに気が付けました。本当におすすめです!!
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